当店の工房を代表する振袖ブランド、「embro」をご紹介。
「粋でおしゃれで上品」に、一生に一度の記念日を着想面でサポートするというコンセプトです。
流行りを取り入れ、今人気の「embro」について、ブランド責任者の関口が解説いたします。
もくじ
なぜ振袖で「embro」をつくろうと思ったのか
着物業界の現実
日本の古き良き習慣である着物が着られなくなって、長い年月が経っています。
着物を着てくれる人が少なくなると、勢いもなくなり働く人も少なくなりますよね。
働く人の高齢化がどんどん進んでいる現状です。
そうなるとますます活気がなくなり、仕事内容もマンネリ化し、変化が感じられない…
商品企画と営業をやっている私は、若いこともあってこの状態にストレスを感じていました。
商品企画では先輩方のペースに合わせなければならないし、若い私には正直疑問に感じるデザインも多かったのです。
「何か意見を言おう」と思っていても言い出せないことも多く、ストレスがさらに溜まることもありました。
消えなかった現状を変えたいという思い
当社工房では振袖を中心とするフォーマル着物を製作していますが、振袖を着られる方は若い女性の方々です。
そんな若い女性の方々に向けて、流行を取り入れた何かを提案したい…
先輩方との打ち合わせでは納得いかないことも多く、常に何か他のことができないか考えていました。
その思いだけは消えることはありませんでしたが、きっかけはそうあるものではありません。
「embro」ができたのは偶然の出会い
生地との出会い
日々の仕事の中で出張が多い私。
あれは京都に行った時のこと。
普段お付き合いしている生地屋さんと、来年展開していく製品の打ち合わせをしているときのことです。
振袖の生地の地紋(生地の柄)が当たり前のものしかなく、何か新しいものがないかと話をしていました。
生地屋さんに誘われて行ってみたところ、面白いところを紹介されました。
生地をみてたら、私、偶然見つけちゃったんです!
存在感のある生地を…私に向かって光ってきたんです!
その場で私押さえちゃいました…社長・部長には内緒でその生地を!
しかもその生地をつかって着物を仕上げてゆく絵が、私の頭の中に浮かんできたんですよね。
ここから製品ができるまでの展開は、とっても早かったです。
刺繍との出会い
実際、生地に仕上げる着物の絵は浮かんだのですが、どういう技法でその絵を描くか悩んでいました。
マンネリ化している業界なので、当然今までないようなもので絵を表現したいですよね。
私が仲良くしている刺繍屋さんがいまして、日頃彼からいろいろな提案を受けるのですが、彼が持っているサンプルの中に一輪の衝撃的な花がありました。
名もない架空の花ですが、私にはこれしかない…ビビッときました。
私は性格的に直感で行動することが多いのです。
時にそれを上司に突っ込まれることがありますが、この時の私はめげませんでした。押し通したのです。
「embro」が目指すもの
embroとは、embroidery(刺繍)の略。
刺繍も生地も「出会い」がきっかけとなったものです。
ですから、ブランド名も「出会い」によってヒントを得ることができた技法「刺繍」そのものから名付けました。
私は商品企画もしますが、営業もします。
いつも「出会い」を大切にしています。
私と「生地」との出会い、私と「刺繍」との出会い、「生地」と「刺繍」との出会い…
偶然の出会いによって染では表現できない、生地の風合いと、刺繍の織で表現されたここでしか見られない着物が完成したのです。
私の出会いによって得られた横のつながりがひろがって…
帯、小物類を含めてトータルコーディネートで、私がかたちにしたかった振袖ができました。
「embro」で様々な「出会い」を大切に、このブランドを発展させてゆきます。
粋でおしゃれで上品に。
一生に一度の成人式記念日を着想面でこれからもサポートいたします。
最後に
ふりそでchicでは、当社工房にて自社制作した「embro」を取り扱っております。
今の流行りを取り入れた着物だけではなく、帯や小物に至るまでトータルコーディネートで製作されています。
ふりそでchicでは写真撮影もできますし、是非「embro」のトータルコーディネートを楽しんでみてください。